先日、NPCプランの電気ガス料金比較シミュレーターを更新し、2023年1月から同年12月までの各プランの電気代を総決算できるようになりました。
そこで、今年はどの電気料金プランを利用していれば、もっともお得になったのか？
いくつかの条件下で確認してみようと思います。
（注）電気とガスを併用している一般需要家を想定（オール電化の家庭などは対象外）
なお、このページは九州電力エリア（※）の検証になります。
（※）福岡県、長崎県、佐賀県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、広島県の一部地域（離島を除く）
条件は以下の4パターンです。
- 契約電流30A、電気ガス併用の2人世帯を想定した場合
- 契約電流60A、電気ガス併用の4人世帯を想定した場合
- 契約容量10kVA、小規模な事業所を想定した場合
- 契約電力5kW、低圧電力（動力）を使用している事業所
条件① 電気ガス併用の2人世帯（30A）の場合
はじめに、九州地方の1月から12月それぞれの平均電気使用量（kWh数）を仮定入力します。
（仮定の値は総務省のオープンデータより）
上の条件でシミュレーションを実施。
42社47プラン中、もっとも安かったプランを見てみましょう。
（下の画像はタップすると拡大します）
九州電力エリアの2人世帯（30A）の条件で、2023年の電気代がもっとも安かったのはJapan電力の『くらしプランS』でした。
年間支払い総額は「83,990円」
九州電力の従量電灯Bと比べると、1年間で438円お得という結果に。（ほとんど同額ですねｗ）
※九州電力・従量電灯Bのシミュレーション結果はこちら↓
2番目に安かった新電力プランは、シン・エナジーの『きほんプラン』ですが、、
こちらも九州電力の従量電灯Bとの差額は、1年間でわずか37円という結果でした。
このシミュレーションの結果には、各プランの戸別の割引額（口座振替割引やセット割引分など）は含めていないので、口座振替割引のある家庭では、じつは九州電力の従量電灯Bが一番安いという結果になります。
4位以下の新電力プランについては、どれも九州電力の従量電灯Bよりも割高という結果でした。
（2023年1月～12月の実績）
これは”燃料費調整額の上限規制”の影響で、2022年7月から現在（2023年11月）までずっと、九州電力の従量電灯Bには調整単価による値上がりがなかったことが理由になります。
そして42社47プラン中、もっとも電気代が高かったのはこちら↓
あえて社名やプラン名は書きません。
九州電力の従量電灯Bと比べて、37,847円も割高になります。
1.45倍の料金です、ヤバいですね。
条件② 電気ガス併用の4人世帯（60A）の場合
次は、4人世帯の1月から12月の平均電気使用量（kWh数）を仮定入力し、
（仮定の値は総務省のオープンデータより）
上の条件でシミュレーションしてみます。
（下の画像はタップすると拡大します）
すると38社47プラン中、もっとも電気代が安かったのは、Japan電力のくらしプランSになりました。
年間の支払い総額は「125,134円」
60アンペア・4人世帯の条件下では、九州電力の従量電灯Bと比べて、1年間で15,160円のお得となりました。
そして2番目に安かったのは、Looopでんきの「スマートタイムONE」↓
Looopでんきの年間の支払い総額は「133,781円」
60アンペア・4人世帯の条件下では、九州電力の従量電灯Bと比べて、1年間で6,514円のお得でした。
（注）Looopでんきのシミュレーションは公開されている平均電気代の情報を元に算出しています。また、11月と12月分のシミュレーションにつきましては暫定単価を元に算出しています。
そして第3位がシン・エナジーの『きほんプラン』で、年間支払い総額は「135,864円」↓
九州電力の従量電灯Bと比べて、1年間で4,430円のお得でした。
なお、従量電灯Bのシミュレーション結果はこちらです↓
条件③ 契約容量10kVAの小規模な事業所を想定した場合
今度は契約容量が6KVA以上の電気料金プランを比較してみます。
契約容量は10kVAとして、1月から12月それぞれの九州地方の平均電気使用量（kWh数）を仮定入力します。
上の条件でシミュレーションした結果・・・・
（下の画像はタップすると拡大します）
もっとも電気代が安かったのは
シン・エナジーの『プランC』で、年間の支払い総額は「250,652円」
九州電力の従量電灯Cの総額は291,978円なので、年間で41,326円のおトク！になりました。
2番目に安かった料金プランはJapan電力のしごとプランS↓
しごとプランSの年間の支払い総額は「256,619円」
九州電力の従量電灯Cと比べたおトク額は、35,359円/年間でした。
そして3番目に安かった料金プランがLooopでんきのスマートタイムONE↓
Looopでんきの年間の支払い総額は「261,960円」
九州電力の従量電灯Cと比べたおトク額は、30,018円/年間という結果でした。
（注）Looopでんきのシミュレーションは公開されている平均電気代の情報を元に算出しています。また、11月と12月分のシミュレーションにつきましては暫定単価を元に算出しています。
条件④ 低圧電力（動力）を5kWで使用している事業所の場合
最後に、3相200ボルトの低圧電力（動力プラン）を比較してみましょう。
契約電力は5kW、1月から12月の電気使用量はどれも500kWhとして試算します。
上の条件でシミュレーションした結果・・・・
（下の画像はタップすると拡大します）
もっとも電気代が安かったのは、シン・エナジーの『低圧動力ワイド』で、年間の支払い総額は「143,323円」
そして次点が九州電力の低圧電力でした↓
3位以下はどれも九州電力よりも割高という結果でしたが、この理由としては2022年7月から現在（2023年11月）までずっと、九州電力の低圧電力には”燃料費調整額の上限規制”が適用されていましたので、ほとんどの新電力プランは価格的に太刀打ちできなかったことが挙げられます。
ただ、低圧電力（動力プラン）に関しては、ウチでフォローしている新電力プランの数は20プラン以下なので、他にもっと安いプランもあったかもしれません。
低圧電力の最安プランに関しては、今のところは参考程度にしてください。
他の9電力エリアのシミュレーション結果
九州電力エリア以外の決算シミュレーションは、以下のリンク先からどうぞ↓
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